色々とやりすぎちゃう傾向がある角川映画なのですが、『友よ、静かに瞑れ』は角川映画にして抑え目の渋いハードボイルド作品です。
北方謙三の同名小説を、藤竜也主演、崔洋一監督で映画化。
1985年当時のアメリカ色が強い、劇中では「多満里」という架空の街として登場する辺野古の風景は、沖縄好きの方は必見の映画なのでご紹介。
劇中でも頻繁にキャンプ・シュワブの看板が見られます。
1972年の沖縄返還から13年後、1985年の名護の風景は無国籍な雰囲気で、殺伐とした空気感がハードボイルドにぴったりあっています。
医師の新藤(藤竜也)は、沖縄で「フリーイン」という宿屋を経営する旧友の坂口(林隆三)に会いに来た。
フリーインへの道を聞いただけで、なぜか住民たちからは嫌な顔をされる。
そして坂口は、逮捕されて留置場にいた。
本土から来た下山建設の社長(佐藤慶)を襲ったというが、本当に坂口は刃物を振り回したのか?
実は坂口が逮捕された裏には、町の再開発が絡んでおり、彼は街でたった一人、立ち退きに抵抗していた。
土建屋、やくざ、警察までがグルになっている街のタブーに、一人で斬り込んでゆく藤竜也・・・すべては友のために。
と、ざっくばらんなあらすじです。
男・藤竜也!という感じの映画で、とにかく美学の権化と化した藤竜也がかっこいい。
なぜ新藤は坂口をそこまでして助けるのか?という理由などには一切触れられず、藤竜也が街の土建屋や警察の悪事を淡々と暴いてゆくだけのお話です。
「男は黙って、体を張って友を助けるべし」、ということなのかな?
そして新藤のそんな様を目の当たりにした、坂口の息子、竜太の成長物語でもあります。
竜太は父親のことを「負けると分かっているのに抵抗するのはバカだ。」と。
実際、留置場にいる父親よりも、彼への被害が大きいわけなの無理もないのですが、新藤のそんな竜太への荒治療もハードボイルド(PTAからクレーム必死)。
そういうわけでもなにからなにもで藤竜也がかっこいい。
北方ティストなので、相当なクサさとキザっぷりで、序盤口あんぐりでしたが、でもこの頃の藤竜也さんは、キザでクサイのがかっこよかったりします。
捕まった友への差し入れはレモン1個ってなんなんだwww・・・とポカーンでしたが、一応意味はあったのか!?
崔監督のかけだしの頃の映画なので良い映画、ってわけではないのですが、渋くてザラッっとしていて、個人的に崔監督の映画の中ではこれとユーヤ・シェケナ・ウチダの「十階のモスキート」がお気に入りです♪
ロケ地は、名護市辺野古です。
○辺野古アップルタウン
羽田⇔沖縄那覇 往復航空券+ホテル チケットカフェ
DVD 小説 映画としてはこっちのほうが好き
ブログランキング参加しています。よかったらクリックお願い致します。
0 件のコメント:
コメントを投稿