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悪人 +ロケ地 妻夫木聡×深津絵里 誰が本当の悪人なのか?という意味


芥川賞作家、吉田修一の小説の映画化で、この小説は毎日出版文化賞と大佛次郎賞を受賞している、大変評価の高い作品。
吉田修一のファンなので、元々小説を読んでからの鑑賞となったが、本作は原作ファンが映画化されたものを見て「これじゃない・・・」感が全くない。
キャストの良さもあるが、本作の脚本を吉田修一が担当したことが大きいと思う。
なので、映画「悪人」は原作既読、未読の如何に関わらず楽しむことが出来る、数少ない邦画だと思う。

若い女性保険外交員の殺人事件。ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。しかし、祐一はたまたま出会った光代(深津絵里)を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。そして、次第に二人は強く惹(ひ)かれ合うようになり……。

「誰が本当の悪人なのか?」というコピーで煽っていたような記憶がある。
 善と悪・・・これらは概念に過ぎず提議はあやふやだが、その善と悪のあやふやさを見事に描ききった作品だ。
誰もが”善”と”悪”を持っていて、悪に対しての”罪”に対し”罰”を受ける、という話。
なので「誰が本当の悪人か?」というのは本質ではないと思う。
社会は法律で罰することができる悪ではなく、法律で罰することができない悪意に満ちている。
そのような悪と悪意の話だと思った。

そして純愛の話でもないと思った。
祐一と光代は出会い系サイトで出会い、お互い孤独感を抱えていたから惹かれあった、というよりくっついたように思えた。
そして、祐一は同じく出会い系サイトで出会った佳乃(満島ひかり)を殺している。
誰でもいいという感じがある。
そして、光代は寂しいからたまたま出会い系で出会った祐一に惹かれた、というよりなびいた感じがあり、こちらも誰でもいいという感じがあった。
だから2人の恋愛パートは、「この人がいなくなったらまた孤独になってしまう。」とい不安から相手の事を好きだと自分に言い聞かせているよう(特に深津さんが)で、余計に切ない。

祐一が殺人を犯したと知りながら2人は逃避行し、少しずつ追い詰められていく。
光代が悪人にならぬよう、祐一が最後にした善行がまた泣けてしまう。
それが妻夫木聡と深津絵里という絵になるカップルだからってこともあるけど。
そしてどこにでもいそうな平凡な登場人物、不満はあれどとりあえず平和に暮らしている人達の”平和”という足元がほんの少しのボタンのかけ違いで崩れていく様子がかなり恐ろしいと思った。

ちょっとアンフェアじゃない、と思ったのは、祐一に殺された佳乃と、佳乃を殺したと疑われたた増尾(岡田将生)という祐一が起こした犯罪の犠牲になった者たちのみ善はなく徹底的に悪意に満ちた人物として描かれている、という印象を受けた。
これは原作どおりだけど、原作を読んだときにも不満に思った点で、これがあるから残念ながら「殺した人も悪いけど、殺されたほうも悪い。」というとんでもないメッセージのように思えてしまう。
そういうわけで佳乃と増尾は本作の嫌われ役なのだが、演じた満島ひかりと岡田将生がホント嫌な奴を好演。

そういうわけで、不条理で救いもなく大変後味の悪い作品なので、ハッピーエンドを好む人にはおすすめできないが、嫌な余韻が残る良作だと思う。
儚げな深津ちゃんは鉄板だが、イケメン封印して悲しい殺人者を演じた妻夫木がとても良かった。
脇役に至るまでぬかりなし。

撮影は福岡、長崎、佐賀で行われたそうだ。





○けやき通り(福岡市)
佳乃の父(柄本明)が、増尾を襲うシーン




○東公演 (福岡市)
出典:福岡市の文化財
祐一が佳乃と待ち合わせをした公園
住所:福岡市博多区




○平戸(長崎県平戸)
祐一が祖母(樹木希林)と暮らす漁村



○JR佐賀駅
待ち合わせてはじめて祐一と光代が会ったところ




○大瀬埼灯台
出典:wiki
祐一と光代が逃げた灯台
住所:長崎県五島市玉之浦町




○諸富警察署
出典:wiki
祐一が出頭した警察署
住所:佐賀県佐賀市諸富町大字諸富津47-1





○いか本家 本店
出典:tabelog
祐一が光代に殺人犯だと告白したところ
住所:佐賀県唐津市呼子町呼子3086-2




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悪人(上) (原作小説・朝日文庫)  ■悪人(下) (原作小説・朝日文庫)





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