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家路 (2014) 松山ケンイチ主演 福島の立ち入り禁止区域を舞台に描く家族の絆

3・11以降、沢山の3・11映画、小説、ドラマが沢山作られています。
阪神淡路大震災と比べても、圧倒的です。
本作「家路」もその一本です。
以前見た園子温監督の『希望の国』と同じ家族をテーマにしながら、全く違うのアプローチをしている作品です。
というか、ほとんどのものが多分『希望の国』のように反原発の立場で問題定義をしていているのかもしれません。
本作は、そこに住んでいた人たちの苛立ち、苦しみ、そして叫びを静かに描いています。
そして、原発事故により避難を余儀なくされた住民達の心情や汚染されゴーストタウンとなってしまった街の姿を背景に、バラバラになった家族の再生物語が繊細に描かれている佳作です。


東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故によって、先祖代々受け継いできた土地を失ってしまった一家。そこを離れて、未来を想像することすらできない毎日を送っていた彼らの前に、20年ほど前に故郷を飛び出したまま連絡すらしてこなかった次男が現れる。戸惑う家族を尻目に、彼は一人で苗を育てては、誰もいない田んぼにそれを植えていく。その姿に長男と母親は故郷で生きていく彼の決意を感じ取り、バラバラであった彼らの心と絆が少しずつ再生されていく。--cinema today

まずこの家族は元々ちょっと複雑です。
長男総一と次男次郎は異母兄弟で、2人の亡き父親(石橋蓮司)は原発推進の町会議員。
異母兄弟であるがゆえの問題が起こり、次郎は故郷を捨てます。

総一は原発事故で農業ができなくなり妻(安藤サクラ)、娘と継母(次郎の母・田中裕子)と仮設住宅で暮らしています。
母は仮設住宅暮らしも要因のの一つだと思いますが、少しずつ痴呆が進んでいます。
複雑だけどどこの地方にもある家族ですが、仮説住宅で暮らさざるをえない、ぬけだしたくてもぬけられない家族達の苛立ちや歯がゆさを描いていて、原発事故でなにを失ったか、ということが描かれています。
報道だけでは分からなかった被害者の本音の部分が少し分かったような気がしました。

福島の原発事故により立ち入り禁止地区になりなにもなくなった故郷の我が家。
そこに20年ぶりに帰ってきて住み始めるのが、次男次郎。(松ケン)。
まだ放射線量の高い土を耕し、そこで作物を作って食べています。
一方仮設住宅暮らしの兄一家が食べているのは北海道の米。
色々とリアルです。
次郎に関しては、原発事故により何を思い何を得たのか、ということが描かれています。
なぜ警戒区域である故郷に戻ってきたのか、ということもだんだん分かります。
みんながみんな次郎のような生き方ができれば原発はいらないんですが、できる人は殆どいないため次郎の生き方がまぶしく思えました。



キャストが素晴らしいです。
松山ケンイチ、田中裕子、内野聖陽、安藤サクラの家族の他、次男次郎の友達に山中崇、長男総一の友達に光石研と田中要二。
好きな役者さんばかりなのですが、松ケンと山中崇の友人コンビと、逞しく生きているようで強くもないし弱くもない総一の妻、安藤サクラが印象に残りました。
 

我が家であるのに退去しなければ違法。
それなのに放射能をばらまいた会社を裁く法律はないという矛盾。
反原発映画作って上映するにも電力が必要なわけで、世の中は矛盾だらけなので次郎が言うように「人間がいなくなる。」ことでしか自然は守れないのかもしれません。
汚染されていても福島の自然を美しくと撮っている事がまたこみあげてくるものがありました。

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オール福島ロケで、川内村と富岡町、いわき市などで撮影されたそうです。
川内村は、警戒区域から外れた後で撮影されたみたいです。




福島県富岡町

富岡村は、今も居住制限区域になっているようです。




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