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バーバー吉野 (2003) もたいまさこ主演 伝統を守るとは?

『バーバー吉野』は「かもめ食堂」「めがね」で有名な荻上直子氏の長編デビュー作。
独特な荻上ワールドともたいワールドが炸裂!
地域限定ルールである「吉野刈り」といおかしな設定で、子供達による明るくユーモラスな不条理劇ですが、おバカコメディと思いきや社会への風刺が効いていて、痛快でした。
個人的には「かもめ食堂」よりも好きかな~

山間の小さな田舎町。男の子たちの髪形は、“バーバー吉野”のおばちゃん(もたいまさこ)が切る“吉野ガリ”に統一するのが慣わしだった。それを疑問に思う者は誰一人いなかったが、東京から茶髪の転校生がやって来たことで事態は一変する。




この町の男子小学生は、町でただ一軒のバーバー吉野のおばちゃん(もたいまさこ)に”吉野刈り”にしてもらうのが伝統(?)らしい。
ワカメちゃんカットみたいななんだかおかな髪型だけど、子供達の世間はまだ狭くて、みんな一緒だからさほど疑問ももたない。
そこに現れたのが、東京からの転校生である茶髪の坂上君(石田法嗣)。
吉野のおばちゃんは勿論坂上君にも吉野刈りを「町の伝統だ。」と強要するが、坂上君は「自由であるべきだ!」と断固拒否。
坂上君の影響を受けた悪がき連中(吉野のおばちゃんの息子含む)は、この伝統について客観的に見つめ、疑問を抱きはじめます。。。

ざっくばらんに言う「フットルース」in日本の小学生。
アメリカの高校生は”ロック”や”ダンスパーティー”を求めたけど、本作は日本の小学生だから求めるのは”自由な髪型”(女の子にもてたいからw)。
伝統ってなんなのか?ナンセンスな伝統を守る価値があるのか?
そんなことをユーモラスに描いた映画です。

異分子である坂上君は女の子たちにモテモテだし、悪ガキ連中も、エロや女の子の話で友情を育みながら、坂上君の影響を受けます。
多分、子供達もなんとなくこれはおかしいと思っていたんでしょう。
子供達が自由な髪型を求めて起こしたアクションは、少年たちの冒険物語で「スタンドバイミー」さながらです。

小学生男子が等身大で、特有の習性がベタだけどかなり懐かしいものでした!
思春期にさしかかる前のちょっと背伸びしたいお年頃、異性への目覚めや自我の芽生え・・・その結果が脱吉野刈りw

そして、疑問を抱き始めた子供達の前に立ちはだかるのが、伝統の象徴のような吉野のおばちゃん。
吉野のおばちゃんと子供達の攻防戦が笑えます。
凄い形相ではさみを持って子供達を追いかけまくる・・・という子供達にとってはちょっと怖い存在なんだけど、実は彼女が伝統を守りたいと思うのは町への愛と町の子供達の愛にあふれていて・・・という頼もしい存在でもあるので、もたいさんにぴったりでした!
大人はどうしても子供達に自分達の価値観を押し付けがちになりますが、そんな子供達の反抗は大人にとってはさみしいけど成長の証として嬉しいことでもあり・・・というおばちゃんのやさしい目が印象的でした。
子供達もなんだかんだお母ちゃん、おばちゃんが好きなのがホロリとしました。

でも髪型自由になってモテるようになるかといえば、格差が広がるだけだという現実が切ないです。それが資本主義なのか・・・?

DVD



ロケ地は伊豆です。
松崎町、下田市などで撮影されたそうです。


松崎町立岩科小学校 --子供達の通う小学校
松崎町役場前  --吉野のおばちゃんが放送をする施設。子供達の通学路。
ときわ橋周辺  --
ケケおじさん(森下能幸)に吉野慶太(米田良)たちが追いかけられたり、ケケおじさんが吉野良子(もたいまさこ)を恐がって逃げるシーンで使用。
吉野武雄(浅野和之)が川原でケケおじさんと出会うシーンでは、火のみ櫓下の川原が使用されました。
浜丁橋周辺--ケケおじさん(森下能幸)が、コンクリートの堤防を歩いているシーンで使用。
国柱命神社 --ハレルヤを歌う前のシーン
●岩科地区の田んぼ・あぜ道 など





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