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大阪ハムレット (2008) 松坂慶子×岸辺一徳 大阪の個性的な3兄弟ハムレット

シェークスピアの「ハムレット」といえば悲劇の代名詞のような感じですが、”大阪”がつくと喜劇になる『大阪ハムレット』。
でも悲劇と喜劇は裏表一体のようなもので、本人達にとっては悲劇だけど見ている者にとっては喜劇だったりする・・・そんな家族のお話です。
「生きるべきか死ぬべきか・・・生きとったらええやん」
・・・って大阪サイコーです♪
幸せとは何か?ということをユニークに問う作品だと思います。



朗らかな母親の房子(松坂慶子)と3人の息子、死んだ父親の弟を名乗る叔父(岸辺一徳)が共に暮らす久保家。年上の彼女に「わたしのお父ちゃんになって」と言われて戸惑う長男、次男はシェイクスピアの「ハムレット」のような家庭環境に悩み、女の子になりたい小学生の三男……。それぞれに深刻な悩みを抱えた三兄弟は、不器用ながらも前向きに生きていく。--cinema today

大阪の下町を舞台に、一般的には幸せな家庭とは思われないであろう”幸せな家庭”を描いた大阪らしい人情劇です。
久保家のオトンの葬式から、物語は始まります。
遺影のオトンの写真がまた・・・こんなん笑うに決まってるw
オトンの弟だというオッチャン(岸部一徳)が久保家に転がり込んできて、息子達は反発するのですが、いつの間にやら一緒に暮らしています。
で、本作の悩めるハムレットは久保家の三兄弟です。


長男・政司の場合

中3、老け顔な優等生。老け顔中学生の利を生かし、年齢チョロまかして、ファザコン大学生の由香(加藤夏希)と付き合うことなったのですが、その由香が教育実習生として政司の学校に来ることになってしまって・・・恋に悩む。

次男・行雄の場合

中1、ヤンキーでアホ。担任教師に「久保君の家はハムレットみたいやなぁ」 と言われたことをきっかけに、アホなりに「ハムレット」を読み始め、自分の顔が亡き父に似ていないことに気付き悩みます(実際は次男が一番父親に似ているんだけどw)。一番ハムレットっぽく苦悶するので、主役なのかな?

三男・宏樹の場合

小学生、乙女系、というか性同一性障害。「将来の夢は女の子になること」と学校で発表したところ、いじめの対象となってしまいます。「女の子になりたいのになぜ僕は男の子なのか?」と悩む。



と、キャラ立ちまくりな兄弟で、それぞれ自分の力だけではどうにもならないような悩みを抱えています。
悩みは共有しないで、それぞれの課題に向かい、ぶつかっていくお話。
でもこの3兄弟は、根底には同じものが流れていて、そこに在るのが偉大なオカンです。
大阪の肝っ玉母ちゃんの象徴みたいな存在で、ありのままを肯定する、心も身体も大きな人です。
岸辺一徳さんが演じるオッチャンはオカンの彼氏?叔父なの?一体何者なの?
「何者でもええんや!」っていう映画です(笑)

次男のヤンキー行雄が自分的にはとってもナイスでした。
行雄役の森田直幸さん、俳優引退して電通マンになられたのか・・・残念。

ステレオタイプな大阪のイメージ・・・毒舌、厚かましい、うるさい、暖かい、人情味、懸命さなどがすべて良いところして含まれていて、大阪だからこそ成立する話だと思いました。
人間賛歌in大阪です。
大阪人の気質や土地の空気がまんべんなく描かれていて、大阪の生命力の大きさってやっぱり笑いなんだなぁ、と思いました。

なかなか言葉で面白さを説明しにくいんですが、みんな一生懸命生きていて、悩んでいて、そういうものを全部受け入れて共に生きている姿が笑えてホロリとくる隠れた名作だと思います。
とても好きな映画です♪


■DVDと原作漫画
    



ロケ地は大阪です。
南海電鉄の岸里玉出駅、玉出本通商店、堀江フラワー通り商店街などらしいです。









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