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恋人たち 橋口亮輔監督作品 理不尽なことの連続、それが人生



超話題作、橋口亮輔監督作品『恋人たち』をやっと見られました。
『ぐるりのこと。』から7年ぶりになるというこの新作は、“作家主義”ד俳優発掘” を理念とした松竹ブロードキャスティングによるオリジナル映画製作プロジェクトから生まれた作品で、主演俳優(三名)は橋口監督のワークショップに参加した人達の中から選ばれたそうです。
ほぼ無名の篠原篤、成嶋瞳子、池田良が主演で、脇役に実力派ベテラン俳優達(リリー・フランキー、光石研、黒田大輔、安藤玉恵、山中崇、木野花、山中聡)・・・という邦画では少々異色作品です。

橋梁点検の仕事をしているアツシ(篠原篤)には、愛する妻を通り魔殺人事件で亡くしたつらい過去があった。自分に関心がない夫と考え方が違う姑と生活している瞳子(成嶋瞳子)は、パートの取引先の男と親しくなったことから平凡な日常が変わっていく。エリート弁護士の四ノ宮(池田良)は友人にひそかな思いを寄せていたが、ある日、誤解が生じてしまい……。

というわけで3人の「飲み込めない想いを飲み込みながら生きている人たち」が主人公なのですが、かなり不器用で重い話です。
重いんだけどおかしみ交じりで、軽妙に3人の重い話を描いている感じ。


  • アツシ -- 妻を通り魔事件で亡くし、空虚な生活を送る
  • 瞳子  -- 夫と姑と平凡に暮らしていて、ほんのちょっと夢を見たい主婦
  • 四ノ宮 -- エリートゲイ弁護士。他人を見下していて恋人に去られる




この3人の絶望と再生のお話で、『ぐるりのこと。』と同じく、主人公達の身に起こることや人間関係を通して、日本社会の理不尽な一面、というか誰もが感じているであろう生き辛さの元凶となっている空気みたいなものを描いています。
そんな中にもおかしみや笑いがある日常があり、それが「飲み込めない想いを飲み込みながら生きている人たち」の一筋の光となり、それでも生きてゆく・・・そんなちょい社会派なドラマでした。
そして地味ながら登場人物たちの心をユルく、丁寧に描いていて、人間の嫌な部分、醜さなど負の面を徹底的に描きながらも、一筋の光をくれるのもまた人間であり日常であり自身の生命力であり・・・というとてもいい映画でした!

群像劇なので3人のエピソードが交互にクルクル場面が変わりますが、3人の人生は交わりそうで交わりません。
突然断ち切られてしまう3人の愛はなかなかヘビーでした・・・
3人ともかなり共感はしにくいキャラクターで、自分の周りにいたら逃げ出したくなるだろうな、と思いながら見ていました。
ドン底ネガティブなアツシ、わけわからんテンションの瞳子、性悪四ノ宮ですから^^;
でも3人が抱えている社会に対する不満や閉塞感はなんとなく身に覚えがあるものだったりしましたので、そこらへんはすんなりと見ることができました。

実質主人公であるアツシの置かれた状況は一番過酷ですが、不器用さゆえのダメダメっぷりに「しっかりしろ!」と思わず言いたくもなり・・・
そして「もし自分だったら?」と思わずにはいられませんでした。
その過酷な状況から次から次へと理不尽なことがアツシにふりかかり、苛立ちや怒りうを心の内に溜め込んでボロボロ・・・見ていて辛かったです。
でもなんとなく愛嬌があり、憎めないので職場の先輩やら同僚やら気にかけてくれる。
片方の腕のない職場の先輩の黒田さんがMVPかも。
涙腺緩んだところは黒田さんの台詞でした。
アツシは幸せになってほしいですよ、ホントに。
そして橋口監督の洞察力は相変わらず凄くて、小ネタがピリピリ効いていました。



あと東京の河川がとても印象的にかっこよく撮られていて、映画を象徴する良いモチーフになっていました。
ただ汚い、臭いだけ(東京出身の人が言うには「これでも随分きれいになった」と)、という印象しかなかったのですが。

主演のゲイ弁護士四ノ宮以外の2人は役名=実名で、助演の黒木大輔さんも役名=実名。
これについての意図はわかりません。
この3人は出演することが決まっていて、俳優さんに合う脚本を書いた、ということなのかな。

ロケ地は東京です。











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