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駆込み女と駆出し男 (2015) 大泉洋×戸田恵梨香×満島ひかり 江戸時代の離婚


『駆込み女と駆出し男』は、井上ひさしの小説「東慶寺花だより」を原案に大泉洋主演で映画化された時代劇です。
時代劇といってもチャンバラ武士道の話ではなく、江戸庶民の離婚したい女たち群像喜劇です。
儒教が流行っていた江戸時代は男尊女卑の時代で、夫から妻に離縁を申し付けることはあっても、その逆はあってはならなかったわけですが、本作はそのあってはならないという、夫に離縁状を叩きつけた女達のお話です。


江戸時代、幕府公認の縁切寺として名高い尼寺の東慶寺には、複雑な事情を抱えた女たちが離縁を求め駆け込んできた。女たちの聞き取り調査を行う御用宿・柏屋に居候する戯作者志望の医者見習い・信次郎(大泉洋)は、さまざまなトラブルに巻き込まれながらも男女のもめ事を解決に向けて導き、訳あり女たちの人生の再出発を後押ししていくが……。--cinema today

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江戸時代の離婚事情

江戸時代の離婚率は今の二倍だと言われているそうです。
江戸時代の離婚制度においては、夫からの離縁状交付にのみに限定されていました。

離婚は双方合意の上ではなく、夫が離縁したければそうなる・・・ということで多かったのだと思います。
そして妻からの離婚が難しかった時代に、夫との離縁を遂げるために妻が駆け込んだ所が駆け込み寺と言われる”縁切寺”です。
縁切寺は妻側からの離婚請求を受け付けて妻を保護し、離婚調停を行う特権を幕府にに認められていました。
夫が調停に応じれば和解、応じなければ妻は寺に入り2年経った後、夫は離縁に合意しなければならないルールみたいです。
幕府に認められた縁切り寺は鎌倉の東慶寺と群馬の満徳寺の2箇所だけで、本作は東慶寺に纏わる話です。


東慶寺に駆け込む女達とそこで働く男

夫(武田真治)のDVや浮気で虐げられている鉄練り職人にごじょ(戸田恵梨香)と、日本橋・唐物問屋(堤真一)の妾・お吟(満島ひかり)が駆け込みに鉢合わせるところから物語は始まります。
同時に東慶寺の御用宿・柏屋で主人をしている叔母・柏屋源兵衛(希林さん)を頼って江戸から来た信次郎とも鉢合わせ。(゚∀゚)
信次郎は滝沢馬琴みたいな戯作者志望の医者見習いというなんとも中途半端な感じな上に、叔母の手伝いで離婚調停人のアシスタントまですることになる感じが大泉さんにぴったりでした!
閉ざされた東慶寺で巻き起こるこの2人の女と信次郎の物語・・・かと想ったら、結構横道にそれまくりでした(笑)


感想

夫に離縁状を叩きつけた女たちの話、といっても重苦しい話ではなく、夫との離縁を決めている女性たちはあっけらかんとしていてで清々しく、コミカルで楽しい映画でした。
離縁を成就するため寺に入った女達のエピソードのひとつひとつは深堀することなく、寺内の日常やちょっとした事件がメインです。
ストーリーは信次郎とじょごのボーイ・ミーツ・ガール的な感じなのでなんてことはないんですが、江戸大衆文化や、駆け込み寺内の暮らしぶりなど興味深かったです。
昔も今もお金がなきゃ離婚もできないんだなぁ、という身も蓋も無い感想ですみません。
そういうわけで信次郎とじょごの恋愛より、じょごとお吟が友情を育んでいく様子が涙でした。

良い映画というよりは、良い役者さん達の映画、という印象です。
とにかく早口で口八丁手八丁な大泉洋がおかしかったです!
江戸の人達はとんでもなく早口だったようで、とにかく登場人物たちの台詞が早口で聞き取れない・・・DVDで字幕付での鑑賞でした!
早口すぎて字幕付きで見る邦画とは初めてでした。
時代背景が水野忠邦の天保の改革の時期で、現代にも通じる時代の閉塞感のようなことなのかなぁ、と思いましたが、どうやら映画ではないようで、思った以上に楽しい映画でした。





書寫山圓教寺 --劇中の東慶寺は「ラスト・サムライ」で登場したこちらのお寺がロケ地だそうです。。
住所:兵庫県姫路市書写2968

東慶寺 -- モデルになった東慶寺のサイト



DVD                 原作小説「東慶寺花だより」
         






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