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ローリング (2015) 三浦貴大×柳英里紗×川瀬陽太

冨永昌敬監督作品『ローリング』
主演の三浦貴大さんは、日本一プレッシャーを受けているであろう2世俳優だと思うのだけど、デビュー数年で難役やヨゴレ役もやられていますが、今作もその両方の要素があるような役だと思います。
なんせ登場人物ほぼすべてがろくでもないヤツらなんで。

地元、茨城県水戸市のおしぼり会社に勤務する貫一(三浦貴大)は、行方不明だった元高校教師の権藤(川瀬陽太)と思いがけない再会を果たす。しかし、権藤には10年前に校内で盗撮事件を起こした過去があり、それが原因で教え子たちから罵詈(ばり)雑言を浴びせられる。プライドを傷つけられた権藤に追い打ちをかけるように、東京から連れてきたキャバクラ嬢のみはり(柳英里紗)が貫一を好きになり彼のもとから去ってしまう。やがてかつて権藤が盗撮した動画が、ある芸能事務所を巻き込んだ騒動を引き起こす。--cinema today


このありきたりな感じのポスターからは想像もつかないような、オリジナリティが溢れる映画です。
「生徒を盗撮する変態教師とろくでもない教え子達」という感じです。
つまらなくはないけど、かといって超面白いってわけでもないのに、なぜかのめりこんでしまい、結末を見届けずにいられない気持になってくる独特なテイストの映画でした。。
「なんてバカで嫌な人たちばかり出てくる映画だろう。」と思いました。
一番バカで嫌なヤツなのが元教師・権藤なんですけど、清々しいほどのクズっぷりです。
でもあっけらかんとしているせいか、なんだか憎めない感じなのです。
もう教師でもなんでもないただの無職の変態なのに、教え子はかわいいとか、自分は教師なんだとか、教師癖が抜けていなくて相当痛い・・・でもこういう元教師は意外に多そうです。
権藤が起した事件により、多くの教え子たちに迷惑をかけるだけでなく、運命を変えてしまったというのに、心から反省していないどころか、口先だけで「悪かった。」とか言ってるようなろくでもない人間です・・・が、愛嬌だけは素晴らしいんです、この人(笑)
そういうわけで、既にかなり転落してしまっている権藤の更なる転落劇なのですが、見ようによってはちょっと楽しげな転落劇だったりするのはなぜだろう?
観客への媚が一切ない、やりたいことだけを貫いてる監督に拍手!


この権藤のナレーションが、昔の文豪風ですごく面白かったです。
「つまらない話ですが、私は教え子に女を寝取られました。」「私は40を過ぎて不良になりました」「教え子達よ、ありがとう。また一からやり直しです。」など、印象的でした。
その中に鳥の巣に入ってるひな鳥を指し「これが現在の私」というわけのわからないナレーションがありまして・・・このオチはビックリ。
ろくでなし権藤を憎めなかったのは、このナレーションも大きかったように思いました。
演じた川瀬陽太さんはサイコーでしたよ^0^


こんなろくでもない変態元教師なので、元教え子たちは元教師に対して不快感しかないのも当然なんだけど、その中で権藤をかばう唯一の教え子が、三浦貴大さん演じる貫一です。
貫一は、おそらく疑問を持ちながらも、クサレ縁の地元のクズ友たちとつるんでいます。
クズ友でもなんでも、昔からの友達ってぬるま湯につかってるみたいな心地良さがあるから抜けられない・・・そんな感じなのかなぁと思いました。
そういうわけで、先生にできることはしてあげる貫一ですが、先生の彼女であるキャバ嬢のみひろを・・・寝取って上のポスターみたいになるわけです。
演じる三浦さんは、かなり凄みがありました!
貫一のうらびれた地方都市のぬるま湯から抜け出せない絶望感が切なかったです・・・


展開はかなり予測不可能だと思います。
権藤も教え子たちもどんどん無茶苦茶になり、盗撮テープ使って、タレントになった教え子(同級生)を脅したりとホントろくでもない。
この盗撮テープ恐喝事件は、これまたろくでもない元刑事がでてきたり、ソーラーパネル詐欺なんかにも絡まり・・・そしてこれまたビックリな結末を迎えます。
ところが恐喝されたタレントになった同級生というのは貫一の元カノなのですが、彼女がまたビックリなことを言い出したり・・・
権藤がやらかしたろくでもないことでも、感謝してくれる人もいたり・・・


最低な元教師と、最低な教え子達の結末に救いなんかあるはずもないのに、なぜか晴れやかな結末で、よくわからない魅力がある映画だと思いました。
主演の俳優さんたちだけでなく、脇や1シーンのみ出演の俳優さんまですごく演技がお上手だったため、妙なリアリティがあり、好きなタイプのお話ではないのにひきこまれました。
廃れた地元から出ようとしないで、つるんでいる若者たちの絶望感・・・少し空族の「サウダーヂ」を彷彿させるような映画でした。
一般ウケする映画ではありませんが、低予算でもいい役者さんといい脚本で、面白かったです!
2015年キネマ旬報第10位の映画です♪
 

ロケ地は水戸市大工町です。







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