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ケンタとジュンとカヨちゃんの国 (2010年) 松田翔太×高良健吾×安藤サクラ


『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』を見ました。
孤児院、いじめ、低賃金肉体労働、格差社会、貧困、施設育ち、親の虐待等、あらゆる社会問題をからめているのでもんのすごい閉塞感が抜群で、アメリカンニューシネマを彷彿させるロードムービーです。
現代の若者の破滅的な青春・・・結構しんどい映画です。
今個性派俳優として活躍中の松田翔太、高良健吾、そして安藤サクラの6年前の作品で、役者さんたちの鬼気迫るお芝居がとても見応えのある映画でした。

ケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は、孤児院で兄弟のように育った幼なじみ。工事現場で電動ブレーカーを使い、ひたすら壁を壊すだけの解体現場で働く日々を送っていた。低賃金と過酷な労働環境、そして職場の先輩・裕也(新井浩文)の陰惨ないじめに、行き場のないいら立ちを募らせていた。ある日ナンパに出掛けた二人は、カヨちゃん(安藤サクラ)という女の子と出会う。--cinema today

「人生を自分で選べる人、選べない人がいる」
壁を壊す仕事をしている孤児院の幼馴染、ケンタとジュンは、後者の存在です。
何とか前者の存在になるべくもがきまくる2人の、過酷で残酷な青春ロードムービーです。

職場の先輩(新井浩文)に、兄のことで少ない給料も巻き上げられ悶々とするケンタと、ケンタを兄のように慕うジュンが、自分たちの壁をぶち壊して、最低の生活からの逃避行の旅です・・・2人は壁をぶちこわしたつもりですが、これは逃避のお話だと思いました。
目的地は兄がいる網走。
ケンタにとっては、兄が唯一の希望なのですが、兄は塀の中で絶望しているという・・・
ケンタにとって唯一の希望を失った後、ケンタの負のエネルギーが爆発しちゃう感覚は、なんとなく分かりました。

いっぽうジュンの唯一の存在はケンタです。
ケンタについていく自分がないようなキャラクターで、ケンタについてきて壁をぶっこわしてきたから、ケンタがそんな風になってしまうのが許せないわけです。

そういうわけでどこまで逃避しても彼らの人生はどんずまりで、居場所はなく、閉塞感は増すばかり。
壁を壊してもなにもないのです。
弱肉強食の世知辛い世の中なので、弱者が作ったルールの中でケンタやジュンのような存在が自力で這い上がることは大変な世の中で、なんらかの手助けがないと無理なのかもしれないな、と思いました。

松田翔太と高良健吾が底辺の若者って・・・底辺でもめっちゃかっこいいわけで。
そんなところがひっかかりながら、高良健吾の孤児っぽさと、安藤サクラ演じる「ブスでバカでワキガで、セックスでしか存在価値を見出せないカヨちゃん」に妙りリアリティがあったように思いました。
カヨちゃんはケンタとジュンにブスブス言われていていますが、すごくブスに見えたり、すごく美しく見えたりで、ケンタとジュンにはないたくましさがあり、カヨちゃんあっての映画なのかも、と思いました。

監督・脚本は大森立嗣、父は俳優・演出家の麿赤兒、弟は俳優の大森南朋。
松田翔太、安藤は言わずと知れただし、柄本親子(佑君なので結婚前んぼ夫婦競演でもあります^^)、宮崎あおいの兄、将がジュンの兄
そういうわけで二世揃いでしたが、宮崎将の不気味な恐ろしさがものすごく印象に残りました。
新井浩文のいつもの感じの嫌なヤツで最高だでした。
多部未華子の頭悪いキャバ嬢役はビックリでしたが。



そういうわけで、川口駅から仙台、北海道と、北へ北へ向かうロードムービーです。
ラストシーンは、野付半島だそうです。

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